クラウドファンディングプラットフォーム(購入型)

2017.04.26

 購入型クラウドファンディングについてプラットフォームを整理します。購入型については前回記事「クラウドファンディングについて」をご参照ください。

 現在、国内のクラウドファンディング事業者数十社とも百社近いとも言われていますが実態はよくわかりません(昨年調べたところ30社はありました)。
 2015年度のクラウドファンディング国内市場規模は360億円(2016年度は480億円)と見込まれています(下記リンク)。

 

www.yanoict.com
お探しのページが見つかりません | 大変申し訳ございませんが、アクセスいただいた...
http://www.yanoict.com/report/12494.html

 情報源:矢野経済

 ただ、クラウドファンディングが右肩上がりで市場が大きくなっているとは言え、金額ベースで見るとその大半は金融型(貸付型)であり、購入型は1割程度です(上リンク参照)。

 仮に市場全体が500億円だとしてもその1割は50億円であり、数十社が共存できるほど市場は大きくないです。今後、事業者の淘汰が進むかもしれません。

 また、参入者が多いことが示すように、クラウドファンディングの仕組みそのものに差別化要素はありません。そのため各事業者は手数料を安くしたり、販路開拓をサポートしたりと工夫しているようです。

 クラウドファンディングを利用する側からするとこうしたことを把握した上で主目的(資金調達なのか/テストマーケティングなのか/口コミ効果なのか)にあった事業者のプラットフォームを選択する必要があります。

 以下に各運営事業者のプラットフォームを挙げます(これが全てではありませんが、以下のプラットフォームだけで購入型クラウドファンディングのかなりのシェアを占めると思います)。

A-port(エーポート)

 朝日新聞社のプラットフォームです。
 新聞社ということで社会貢献型プロジェクトが多いイメージがありますが、商品開発系などのビジネス系プロジェクトも対応しています。
 革新的プロジェクトについては新聞掲載もされる点が特徴です。
 資金調達額が目標値を達成した場合のみ資金を受け取る方式「達成実行型」と目標値を達成しなくても資金を受け取れる方式「実行確約型」の使い分けができます。
 手数料は調達額の20%(達成実行型)25%(実行確約型)(資金調達額から手数料を差し引いた額を受け取る)(2017年4月25日時点)

 

CAMPFIRE(キャンプファイヤー)

 株式会社CAMPFIRE のプラットフォームです。
 現在の3大プラットフォームの1つ(他2つはMakuakeとREADYFOR)です。
 資金調達額が目標値を達成した場合のみ資金を受け取る方式「All-OR-Nothing」と目標値を達成しなくても資金を受け取れる方式「All-In」の使い分けができます。
 手数料はいずれも8%(2017年4月25日時点)。
 上記2プラットフォームに比べると一番安いのが最大の特徴と言えます。
 モノづくり系のものから社会貢献系まで幅広いプロジェクトが公開されています。

 

COUNTDOWN(カウントダウン)

 アレックス株式会社のプラットフォームです。
 全プロジェクトを英訳して海外支援者(日本人、外国人)にも情報発信している点が特徴です。
 資金調達額が目標値を達成した場合のみ資金を受け取ることができる方式をメイン(目標値を達成しなかった場合にも資金を受け取る方式も一部採用)にしてます。
 手数料は資金調達額の20%(2017年4月25日時点)

 

FAAVO(ファーボ)

 株式会社サーチフィールドのプラットフォームです。
 地域ごとにエリアオーナーを作って現地対応している点が特徴です。
 資金調達額が目標値を達成した場合のみ資金を受け取ることができる方式を採用しています。
 手数料は資金調達額の10-20%(地域による)(2017年4月25日時点)

 

kibidango(キビダンゴ)

 きびだんご株式会社のプラットフォームです。
 準備中のプロジェクトについても“プロジェクトの種”として先行的に公開し、資金提供者にPRできる点が特徴です。
 資金調達額が目標値を達成した場合のみ資金を受け取ることができる方式を採用しています。
 手数料は資金調達額の10%(2017年4月25日時点)

 

Makuake(マクアケ)

 株式会社サイバーエージェント・クラウドファンディングのプラットフォームです。
 インターネット広告代理店を親会社に持つ該社はインターネット網によるPRと小売店連携を通じた販売支援が特徴です。
 資金調達額が目標値を達成した場合のみ資金を受け取る方式「All or Nothing」と目標値を達成しなくても資金を受け取れる方式「All In」の使い分けができます。
 手数料は資金調達額の20%(手数料15%+決済手数料5%)(2017年4月25日時点)

 

READYFOR(レディーフォー)

 READYFOR株式会社のプラットフォームです。
 社会貢献的なプロジェクト(医療とか地域再生とか貧困対策とか)が多いです。
 また購入型だけでなく寄付型がある点が特徴です。
 資金調達額が目標値を達成した場合のみ資金を受け取る方式「All or Nothing」と目標値を達成しなくても資金を受け取れる方式「All In」の使い分けができます。
 手数料は資金調達額の17%(2017年4月25日時点)

 

WonderFLY(ワンダーフライ)

 全日本空輸株式会社(ANA)のプラットフォームです。
 モノ作りの特化している点、コンテストを設けている点、(支援者が)クレジットカードだけでなくマイルでも支援可能な点などかなり特徴的です。
 現在、常時プロジェクトを募集しているわけではないようです(2017年4月25日時点)。

 以上、(若干の漏れはあるかもしれませんが)主なプラットフォームとクラウドファンディング運営事業者を挙げました。

 

 繰り返しになりますが、どの事業者を選べばよいのかは状況によります

 例えば教育支援のような社旗貢献的要素が大きいプロジェクトであれば、そうしたプロジェクトの実績があるREADYFOR、新聞購読者にも訴求可能なA-portがよいかもしれません。
 その他、販路が合致するプロダクトならMakuake、手数料をできるだけ抑えたいのであればCAMPFIREなどとやはりプロジェクトの内容によるでしょう。

 なお、多くの事業者から確認しましたが、平均調達金額(成功したプロジェクト)はどこも100万円前後のようです。

プラットフォーム 運営事業者 タイプ 手数料 特徴
A-port 朝日新聞社 20%(A/N)
25%(AI)
新聞連動
CAMPFIRE CAMPFIRE 8%(A/N)
8%(AI)
手数料
COUNTDOWN アレックス 20%(A/N) 英訳発信
FAAVO サーチフィールド 10-20%
(A/N)
地域連動
kibidango きびだんご 10%(A/N) 先行公開
Makuake サイバーエージェント・クラウドファンディング 20%(A/N)
20%(AI)
販路支援
READYFOR READYFOR 購、寄 17%(A/N)
17%(AI)
寄付系
WonderFLY 全日本空輸    

 ※ ・・・購入型、・・・寄付型
   A/N・・・All or Nothing
   AI・・・All IN
   特徴は個人的な印象

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